放電加工

放電加工①
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ドリルやプレスでは加工が困難な、
高硬度材への加工に好適

放電加工は、工作物(ワーク)を加工液中に浸漬してワークと電極(工具)の間で放電現象を発生させることにより、ワークを溶融除去する加工法です。

加工面に放電を発生させて溶融して加工するため、材質は導電性であれば加工が可能です。 硬くて加工が難しい高硬度材(または難削材)と呼ばれるような超硬合金、モリブデン、タンタル、チタン、タングステン、プラチナ等も加工することができます。
また、溶融しながら加工するため切削加工で出るバリも少なく、綺麗な仕上がりになります。

東レ・プレシジョンでは、主に下記の加工機を保有しています。

  • 形彫り放電加工機
  • ワイヤー放電加工機

加工仕様や要望を実現する最適な加工機で加工を行います。

放電加工の種類と特長

形彫り放電加工

形成したい形状の電極を事前準備し、その電極断面をワークに転写するようなイメージで放電させることで加工する方法です。電極の形状をカスタマイズすることで、丸だけでなく、複雑な形状の加工も可能です。丸形状でない微細小孔の加工やねじれた形状にしたいといった要望に活躍します。
加工可能最小径もφ0.003mmの微細な孔の加工も可能です。
また、複数の孔を高い位置決め精度で加工できる加工機(自社開発)も保有しています。

  • 放電加工④
  • 放電加工⑤

ワイヤー放電加工

電極が細いワイヤ形状で、ワイヤを送り出しながら、ワークとの間で放電を発生させて加工していく方式です。糸鋸のように加工できる特長があり、自在な形にワークをくり抜くことができます。
そのため、切断やスリット加工の他、テーパー面の有する断面形状に仕上げることもできます。

  • 放電加工⑥

放電加工のメリット・デメリット

放電加工は以下のようにメリットが多い加工法ですが、一部デメリットもあります。メリット・デメリットを的確に把握し、有効活用する必要があります。

●放電加工のメリット

  • 難削材など、硬度の高い素材も加工出来る。
  • 複雑な形状の加工、高精度な加工が可能。
  • 工作物(ワーク)に接触しないため工作物への負荷が少ない。
  • 加工液に浸漬状態で加工することで冷却効果で熱の影響を受けにくい。

●放電加工のデメリット

  • 導電性の無い素材に対しては加工出来ない。
  • 加工速度が速くないため、加工に時間がかかる。
  • 型彫り放電では電極製作が必要であり、且つこの電極が消耗する。
  • アーク放電を繰り返すことで加工されることから加工面が梨地状になる。

主な加工仕様

材質 難削材(超硬・モリブデン・タンタル・チタン・タングステン・プラチナ等)
孔径 およそ0.003mm程度~(※材質によりことなります)

こんな時にご相談ください

放電加工を使用した製品はこちら

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当社のご紹介

東レ・プレシジョンは超精密微細加工技術のパイオニアです。

1955年の創業以来、合成繊維製造のキーテクノロジーである紡糸用口金を製造し、日本はもちろん世界の合繊業界の発展に貢献して参りました。
この間に培ってきた精密微細加工技術の経験とノウハウは、現在では半導体、計測・検査、航空・宇宙、医療機器など、様々な産業分野に広く活かされています。