航空宇宙分野への活用例

活用例1:プレ・コリメータ(迷光遮蔽構造体)

太陽コロナの軟X線・集光撮像分光を世界で初観測した太陽観測ロケットFOXSI-3
観測機器部品の「プレ・コリメータ(迷光遮蔽構造体)」に東レ・プレシジョンの製作品が採用されました。

東レ・プレシジョン製作の「プレ・コリメータ(迷光遮蔽構造体)」

このロケットに使用されている観測機器の部品「プレ・コリメータ(迷光遮蔽構造体)」は、FOXSIの斜入射ミラーが観測対象からの光に加え、18分角以上離れた場所からの光も検出器に導いてしまうという課題を解決する、この不要な迷光を除去して観測したい光だけを抽出するための部品です。(※各穴のアスペクト比は1:190(=直径:深さ)※18分角相当)
この部品はハニカム構造で且つ、高アスペクト比であり、従来の機械加工では製作困難な形状でした。
金属3Dプリンタは従来工法では実現できない形状を具現化できる新しい製造方法であることから金属3Dプリンターにて製作しました。
さらに、造形後には、私たちの強みである機械加工及び研磨技術、検査技術を用いて、高開口率や面粗さを向上させ、性能を実現しました。
この部品は、製作の相談を受けてから仕様調整・試作・検証を繰り返し、製品の機能を高める開発をお客様とともに行い、実現できた事例のひとつです。


プレ・コリメータ 全体

プレ・コリメータ 孔断面拡大図

この製品に使用された主な技術はこちら

活用例2:スリット鏡

太陽表面とコロナの間に位置する彩層の磁場を観測する太陽観測ロケットCLASP2が打ち上げ成功!
紫外線観測用光学部品「スリット鏡」に東レ・プレシジョンの製作品が搭載されました。

国立天文台、総合研究大学院大学、名古屋大学、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙科学研究所、アメリカ航空宇宙局 (NASA) マーシャル宇宙飛行センター、 カナリー天体物理学研究所、パリ天体物理学研究所が共同研究する太陽大気の磁場測定を行う太陽観測ロケットCLASP2が打ち上げに成功しました。 (日本時間:2019/4/12 AM1:51 米国ニューメキシコ州ホワイトサンズにて打ち上げ)

東レ・プレシジョン製作の「スリット鏡」

スリット鏡は、彩層の磁場測定に必要となる紫外線の偏光を計測するための光学部品の1つであり、長さ2.5㎜、幅7μmの微細なスリット構造を持っています。
この部品の特長は、微小なスリット幅であることに加えて、断面形状がストレートではなく傾斜のついたスリットであること、光学面が超鏡面(表面粗さRa0.001μm)に仕上げていることが挙げられます。また、エッジも高品質に仕上げることにより性能を実現しています。
微小幅で傾斜のあるスリットはFIB(集束イオンビーム)加工で製作しました。お客様と試作を続けて挑戦し続けたことで実現できた事例のひとつです。

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当社では、航空宇宙分野向けの製品製作を手掛けており、品質管理にも取り組んでいます。
2019年6月には航空宇宙分野向けの品質管理規格である「JIS Q 9100」の認証を取得しました。